飛島村

色の変更

文字サイズ

languages

現在位置

取り組み

第二回飛島村コミュニティバス検討委員会

1.開 会

午前9時30分

久野村長

本会議は、「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」に基づく法定協議会の専門部会として、コミュニティバス実証運行に向けて検討を行うものである。
今回のプランでは、コミュニティバスは「移動制約者の生活の足」として、最小限のものから始めることとなっている。実施後に、住民の意見を取り入れながら改善し、育てていきたい。
コミュニティバス委員会としては今回が最後の検討会となるが、よろしくお願いしたい。

伊豆原会長

活性化・再生法が昨年の10月に施行されて以来、全国の自治体がこの法律に基づき公共交通の総合連携計画を策定している。
今回検討している飛島村のコミュニティバス運行計画の中には、全国的に見ても新しい「飛島方式」ともいえる仕組が含まれている。この新しい仕組みが上手くいくよう、委員の皆様には忌憚のないご意見をいただきたい。

2.議 事

(1)飛島コミュニティバス運行計画書(案)について

事務局

当委員会は、会議録を開示させて頂くこととなっているので、ご了承いただきたい。
以後は、議事の進行を伊豆原会長にお願いする。

伊豆原会長

議事に入る前に、会議録の署名委員を選任させていただく。今回は中山委員、服部委員にお願いしたい。 -(了承)
事務局から、「資料1 コミュニティバス運行計画書(案)」についての説明をお願いしたい。

事務局

-資料1説明-

伊豆原会長

以上の説明に対し、意見・質問等があれば伺いたい。

中山委員

バスの便数が少ないため、乗り遅れた場合に非常に困るかと思われる。バス停以外の場所でも柔軟にバスを停められるような仕組みは考えているか。

事務局

飛島村内の道路では交通量が多く危険な場所もあるため、安全対策上の理由から現時点では考えていない。

服部委員

バス車両は何台投入することになるのか。
海南病院行きのバスについてはどうなるのか。

事務局

コミュニティバスとしては1台の投入となる。運行ルートを曜日によって変えることで、1台で4ルート運行することが可能になる。
海南病院への通院については、予約制の有償乗り合いタクシーで対応する。詳細はp12を参照していただきたい。

服部委員

海南病院行きの乗り合いタクシーは、何曜日に運行するのか。

事務局

月曜日~土曜日の、週6日間の運行を考えている。

鈴木委員

乗り合いタクシーを利用して、海南病院以外の場所に行くことは問題ないか。

事務局

降車場所が海南病院に限られるだけで、そこから自分で別の場所に移動することは制限できない。

橋本委員

p12の(2)で、「通学者については自転車での行動範囲が広く蟹江線の利用が可能であるため、支援の優先度が低い」という旨の記述があるが、実際の利用実態はどのようになっているのか。

事務局

近鉄蟹江駅経由で通学している高校生は104名。大学生については把握できていない。
バスの定期券の発行状況を見たところ、40名が三重交通バス飛島-蟹江線を通学に利用している。
バス停付近に駐車してある自転車もかなりの数が確認されており、これらのことから、p12のような表現となった。

橋本委員

高校生と大学生を合わせれば200名は近鉄蟹江経由の通学者がいると考えられるが、現時点でバス通学者が40名ということは、残りの160名のうちのほとんどが親の車での送迎に頼っているのではないか。
通学者についても移動手段がなく困っている人も多いと思われ、「優先性は低い」という表現は良くないのではないか。
p17で、利用者の目標値が10人/便とあるが、実際にはもっと少なくなるのではないか。

中山委員

実際にはこの10人/便という目標を達成することは難しいと思うが、長期的にこの目標に向けて努力することが重要だと思う。

服部委員

今のプランだと、バスで目的地まで行って、そこからまたバスで別の目的地に移動するということが困難ではないか。

事務局

1日に2路線運行しており、うまく利用すればある程度は可能であるが、やはり限界がある。これは、今回の計画が事業費を最小限に抑えたものになっているためであり、ご理解いただきたい。

加藤委員

大口町では交通事故によるケガ人が出たことがあると聞いている。交通事故が置きた場合の対応はどうなっているのか。

事務局

安全面での信頼性を担保する点から、運行主体に「一般旅客自動車運送事業者」を想定している。「一般旅客自動車運送事業者」に運行を委託した場合は、大型2種免許を有する運転手を確保することができ、安全な人員輸送や管理が可能であると考えている。

伊豆原会長

運行上の安全対策は運行事業者が行う契約になっており、信頼して任せる以外にない部分だと言える。
委員の皆様から、バスの利便性に関する様々な意見を頂いたが、利便性を高めるには必ず費用がかかることは忘れてはならない。今回は車両投入が1台のみということもあり、どうしても限界がある。
今回のプランも一見、利便性が低いように思われるかもしれないが、住民の方が工夫することで新しい利用のしかたを発見できることもある。武蔵野市のムーバスでは、ある母親が自分の用事を済ます間、子どもをバスに預けておく、というような使い方をしていた。また三好町では、コミュニティバスを利用して町内を散策するというような使い方をしている方もいた。このように住民が新しい利用のしかたを見つけていくことで利用者も増えていくものだと思われる。

中山委員

新しい利用のしかたとして、子ども達が夏休みに皆で村内探索に出かけるなどもあり得る。考えればまだまだ面白い利用のしかたが出てくるかもしれない。

服部委員

料金設定に関して、短距離の利用でも長距離の利用でも、乗り換えをしても全て一律で1乗車100円というのはいかがなものか。

橋本委員

料金設定を決めるには、地域性も考える必要がある。隣の弥富市では無償で運行しているのに、財政的に豊かなはずの飛島村が有償というのは住民の反発を招く恐れもある。
敬老センター利用者を対象とする福祉巡回バスは無償であるのに、同じく高齢者を対象としたコミュニティバスだけ有償というのは、住民にとって違和感があるのではないか。

伊豆原会長

乗り換え等に関しては、1日乗車券の発券など、対応は考えられる。
現在、コミュニティバスは全国的に有償化が進んでいる。これは、無償にした場合でも実際には税金という形で住民が料金を支払っていることになるからである。しかも、その負担は利用している・していないに関わらず住民全体の負担になる。公平ではなく、不満に思う住民が出てくるのは避けられない。
p11に「高齢者や身障者等向け割引運賃制度」とあるが、このような形で例外を設けると、有償運送の基本原則が形骸化する恐れがあり、導入には注意が必要である。また、今回検討しているコミュニティバスは高齢者が主な対象となるのに、高齢者の運賃を割り引くというのは矛盾があるように思う。
実証運行の6ヶ月間は無償運行ということだが、6ヵ月後に有償に転換するときに住民から反対の声が上がることが予想される。最初の6ヶ月間が「特別に」無償であり、基本的には有償運行であることを住民に周知していくことが必要である。
海南病院通院支援タクシーに関して、どこが事業主体になるのか明確にされていない。仮に活性化再生法定協議会が事業主体になるのであれば、総合連携計画の中に位置づけていかなくてはならない。
通勤・通学者に関しては、法定協議会で議論を進めている路線バス(蟹江線)で対応するということであり、村として対応しないという訳ではない。

橋本委員

路線バスの詳細なプランが公表されるのはいつごろか。

事務局

10月23日に第2回法定協議会が予定されており、路線バスのプランについてもそれまでには公表する予定である。
運賃について委員の皆様から意見をいただいたが、現在の料金設定について中部運輸局からは了承を頂いている。
海南病院通院支援タクシーについては、総合連携計画の中に位置づけていくかは検討中である。国からの補助を受けてこの事業を行うとすれば連携計画の中に位置づけ、法定協議会が事業主体となる必要があるが、国としてもこの事業が支援の対象になるか答えが出ていないようである。国の動向を見つつ、事業主体を検討していきたい。

前田委員

バス車両は、飛島村が購入することになるのか、それともバス事業者が購入することになるのか。

事務局

バス事業者が購入することとなる。

伊豆原会長

活性化再生総合事業の補助金は、バスの購入者におりることになる。村が購入すれば村に補助金がおりるし、バス事業者が購入するならバス事業者におりることになる。

橋本委員

購入する車両はノンステップバスだと聞いているが、床高はどの程度なのか。

事務局

サスペンションが下がることにより、乗降時には26cmまで床高が下がると聞いている。

鈴木委員

コミュニティバスでは、路線バスに投入する車両のうちの一台を昼間のみ借りて使用するということを聞いているが、間違いはないか。

事務局

間違いではない。路線バスでは朝晩の運行頻度が高くなるため計3台の車両を投入するが、昼間は運行頻度が低くなり1台「余り」がでる。この「余り」の車両をコミュニティバスとして使用するという方針である。

伊豆原会長

広告等、運賃収入以外の事業収入を高めていくことが重要だと思われる。このコミュニティバス委員会で協議すべき事項ではないのかもしれないが、いずれ検討していかなくてはならない。

橋本委員

広告等について、このコミュニティバス委員会でどこまで協議するべきなのか事務局から説明していただきたい。

事務局

バス停の設置場所などについてはコミュニティバス委員会で協議すべき事項であるが、企業広告や協賛のようなものは、法定協議会で協議すべき事項かと思われる。

伊豆原会長

ここまで多くの議論を重ねてきたが、コミュニティバス委員会としてはこの運行計画を承認するということで問題ないか。

委員一同

異議なし

伊豆原会長

今後、警察との協議もあり、事務局で若干の変更が加えられるかもしれないが、現時点では運行計画を承認することとしたい。

事務局

「飛島コミュニティバス運行計画書(案)」について委員の皆様に承認いただいたということで、この計画書を法定協議会に上申したい。

3.その他

服部委員

コミュニティバス委員会の今後の予定について説明していただきたい。

事務局

今後の予定としては、10月23日の法定協議会で、基幹バスとコミュニティバスの計画の双方を併せて総合連携計画として審議する。その成果を11月6日(日)のバスフォーラムで伊豆原会長のご指導のもと住民に発表したいと思っている。
コミュニティバス委員会としての活動は今回で一旦締めくくりとなるが、実証運行の成果や問題点を検討するため、来年9月ごろにもう一度委員会を立ち上げ、審議していく予定である。

4.閉会

橋本委員

今回、こうして「飛島コミュニティバス運行計画」を形にすることができた。ご協力いただいた委員の皆様にはお礼を申し上げたい。

―閉会―

閉 会

午前11時30分